<インターネットは「愚民」を量産する…日本の政治家と官僚が”ネット炎上”を大歓迎するワケ・無駄なエネルギーを使ってる間は、反政府運動は起きない>
大変思い切った意見です。確かに,日本で,いわゆる反政府活動やテロは起こりにくい。
しかし,インターネットを軽視ししすぎると思わぬ落とし穴にはまってしまいます。ネットには多くのまともな情報や意見が存在します。それをどのようにして選別すべきか、まさにAIインターネット検索技術等、これからの勝負です。
<インターネットは「愚民」を量産する…日本の政治家と官僚が”ネット炎上”を大歓迎するワケ・無駄なエネルギーを使ってる間は、反政府運動は起きない>
国民の声を政府に届けるにはどうすればいいか。作家の佐藤優さんは「首相官邸の幹部たちにとってインターネット上の情報はノイズであり、ほとんど見ていない。不平不満をネット上で発言しても、残念ながらパワーエリートたちには届かない」という――。
※本稿は、佐藤優『佐藤優の特別講義 民主主義の危機』(Gakken)の一部を再編集したものです。
首相官邸にとってネット情報は「ノイズ」
インターネットの情報をもとに動くと、どんなことが起こるでしょう。もし政権与党がふだんからインターネット上の真偽不明な情報に振り回されていたら、国家政策を間違えてしまうでしょう。投資家があやふやな情報を信じて投資したら、大きな損益を出してしまう可能性があります。もちろん、偽情報にあえて乗っかって株価操作をする仕手戦を行うというのであれば、それは別の話ですが。
インターネットによって情報の信頼性が揺らぎ、情報過多となった現代ですが、危惧すべき最大の問題は、パワーエリートとそれ以外の人々との間で分断が起きることです。インターネットが普及したことで、情報に一喜一憂し踊っているだけの一般の人たちと、エリート層が切り離されてしまう可能性があるのです。
たとえば首相官邸の幹部はインターネットをほとんど見ていません。部下がインターネット上の情報から精査して上げてきたものだけに目を通します。官邸の中枢はネット情報を信用しておらず、ただのノイズだと思っています。・・・PRESIDENT Online・佐藤 優・作家・元外務省主任分析官・https://president.jp/articles/-/86493