<パーティー券キックバック、起訴3議員以外の議員の課税所得未申告疑惑は、なぜ脱税問題とされないのか?>
国税庁、政治家個人への政治資金に関する所得税基本通達を明確に改正すべき。
なお、政治団体の税務処理、原則非課税であるが、やはり国税庁、法人税法の改正を、政治団体、見なし法人、法人税(消費税)の申告義務を。もちろん、単に税収を上げることが目的ではない、正しい記帳で行われた収支、すべて非課税でかまわない。なお多額な剰余金については低率の法人税を。そして正しい記帳以外の簿外の収支については公益法人並みの課税を。もちろん、簿外経費、領収書等で明確に証明されない限り経費として認められわけがない。
国会、野党、もっと勉強して、政治資金の税務処理、国民に納得される議論をしっかりと。
<パーティー券キックバック、起訴3議員以外の議員の課税所得未申告疑惑は、なぜ脱税問題とされないのか?>
自民党派閥から議員へのパーティー券キックバック収入を課税上いかに扱うかについて、十分な検討がなされていない。この問題はかなり複雑だが、課税所得になるケースが多いと思われる。
政治家個人への政治資金は雑所得
税法では、政治資金に対する課税をどのように規定しているのだろうか?
東京都、広島県、福島県などの多くの都道府県が「政治団体の手引き」という公式ページを公表しており、政治資金に関する税法上の扱いについて説明している。
これらの内容を整理して示すと、つぎのようになる。
まず、 政治家個人に対する政治資金への課税については、つぎのように説明している。
- 政治家個人が政治活動に関して受けた政治資金は、雑所得であり、他の所得と合算して課税される。この場合、政治活動のために支出した金額は経費として控除。ただし、赤字が生じても、他の種類の所得と損益通算ができない。
- 選挙運動に関して受けた寄附で、公職選挙法第189条の規定に基づく収支報告がされている場合には、課税されない(所得税法第9条第1項第17条、相続税法第21条の3第1項第6号。「選挙運動に関して受けた寄附」とは、正確には、つぎのとおり:公職選挙法の適用を受ける選挙における公職の候補者が選挙運動に関し贈与により取得した金銭、物品その他の財産上の利益で同法第189条〈選挙運動に関する収入及び支出の報告書の提出〉の規定による報告がなされたもの)。
2024.02.11・野口 悠紀雄一橋大学名誉教授
https://gendai.media/articles/-/123995#goog_rewarded